[00:00.00] |
「anesthesia」 |
[00:06.00] |
作曲.編曲:zts |
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[00:14.87] |
止(と)まったままの時計(とけい)の針(はり) 散(ち)らばった造花(ぞうか)のはなびらに |
[00:22.05] |
あやうく光(ひかり)がまつわり |
[00:27.32] |
かすれたいろの皿(さら)の上(うえ)で黴(かび)の花(はな)がほのめいている |
[00:34.61] |
湿気(しっけ)にあえぎながら |
[00:38.55] |
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[00:38.82] |
いまも消(き)えない そのざわめき その不確(ふたし)かな残像(ざんぞう)は |
[00:46.64] |
ちかくとおく ふれられそうで ふれられない |
[00:52.00] |
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[00:52.25] |
ああ もう届(とど)かないあの場所(ばしょ)に 忘(わす)れたものがあるらしい |
[00:59.26] |
二度(にど)とは取(と)り戻(もど)せない それだけはわかっている |
[01:04.64] |
ああ もう戻(もど)れないあのときに 捉(とら)えたものがあるらしい |
[01:11.81] |
またたくその瞬間(しゅんかん)に みえないものが見(み)えた気(き)がして |
[01:18.60] |
――ふとした痛(いた)みに襲(おそ)われる |
[01:21.69] |
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[01:23.84] |
壁(かべ)にかかった洋服(ようふく)の袖(そで) あいまいな折(お)り目(め)の墨(すみ)いろに |
[01:31.03] |
煩瑣(はんさ)な言葉(ことば)がからまり |
[01:36.35] |
いまは無理(むり)だと答(こた)えるたび 少(すこ)しずつ何(なに)かを失(うしな)った |
[01:43.57] |
焦(あせ)りにかられながら |
[01:47.52] |
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[01:47.87] |
流(なが)されてゆく 埋(う)もれてゆく 時間(じかん)だけがただ過(す)ぎてゆく |
[01:55.71] |
熱(ねつ)は冷(さ)めて奪(うば)われても 抗(あら)がえない |
[02:01.00] |
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[02:01.28] |
ああ まだ何(なに)もないこの場所(ばしょ)で 自分(じぶん)だけは相(あい)も変(か)わらず |
[02:08.27] |
何(なに)かをつくろうとして ひとり息(いき)を殺(ころ)している |
[02:13.64] |
ああ 口(くち)では上手(うま)くいいながら 自分自身(じぶんじしん)に嘘(うそ)をつく |
[02:20.88] |
周(まわ)りを見渡(みわた)す前(まえ)に 大事(だいじ)なことを忘(わす)れている |
[02:27.77] |
――そうして痛(いた)みは消(き)えてゆく |
[02:39.46] |
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[02:50.24] |
切(き)り離(はな)された 距離(きょり)と時間(じかん) |
[02:56.85] |
いつも少(すこ)し遅(おく)れて気(き)づく |
[03:03.10] |
だけどそれも麻酔(ますい)のような空白(くうはく)に |
[03:11.06] |
侵(おか)されて みえなくなる きこえなくなる |
[03:16.30] |
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[03:16.48] |
ああ この傷口(きずぐち)はいつの間(ま)に 大(おお)きくなっていたのだろう |
[03:23.57] |
流(なが)れて落(お)ちる過去(かこ)が 血(ち)だまりをつくっている |
[03:28.89] |
ああ まだあきらめていないのは 行(ゆ)き先(さき)を思(おも)い出(だ)せるから |
[03:36.14] |
それでも追(お)いつくことができない いまの自分(じぶん)には もう―― |
[03:42.64] |
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[03:42.81] |
届(とど)かないあの場所(ばしょ)に 忘(わす)れたものがあるらしい |
[03:48.66] |
二度(にど)とは取(と)り戻(もど)せない それだけはわかっている |
[03:54.03] |
ああ もう戻(もど)れないあのときに 捉(とら)えたものがあるらしい |
[04:01.25] |
またたくその瞬間(しゅんかん)に みえないものがみえる気(き)がした |
[04:08.12] |
――いつしか痛(いた)みは消(き)えている |
[04:11.53] |
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