[00:13.33] |
ドアを開(あ)けたら妻(つま)が倒(たお)れてる |
[00:16.67] |
背中(せなか)に突(つ)き刺(さ)さる包丁(ほうちょう) |
[00:19.90] |
床(ゆか)血(ち)まみに 知(し)らない人が見(み)たら |
[00:23.15] |
気絶(きぜつ)するかも知(し)れない |
[00:26.42] |
僕(ぼく)が落(お)ち着(つ)いて |
[00:27.93] |
「今日(きょう)のは掃除(そうじ)が大変(たいへん)そうだ」 |
[00:31.10] |
と笑(わら)うと |
[00:32.81] |
妻(つま)はうつ伏(ぶ)せのまま満足(まんぞく)そう |
[00:36.08] |
にクククと笑(わら)ってた |
[00:39.52] |
家(いえ)に帰(かえ)ると妻(つま)が必(かなら)ず 死(し)んだふりをしています |
[00:45.65] |
明日(あす)はどんな死(し)に方(かた)しているのか |
[00:49.19] |
予想(よそう)すらできない |
[00:52.28] |
ある日(ひ)は頭(あたま)に 矢(や)が刺(さ)さってたり |
[00:55.68] |
軍服(くんぶく)で銃抱(じゅうかか)えてたり |
[00:58.67] |
マンボウの着(き)ぐるみが死(し)んでたときは |
[01:01.98] |
ドア閉(し)めようかと思(おも)った |
[01:05.53] |
後(あと)方(かた)付(つけ)けも結構(けっこう)大変(たいへん)で |
[01:08.62] |
床(ゆか)の血糊(ちのり)を洗(あら)ったり |
[01:11.71] |
矢(や)が刺(さ)さってまま 晩(ばん)ご飯(はん)作(つく)るのは |
[01:15.71] |
勘弁(かんべん)して欲(ほ)しい |
[01:18.24] |
家(いえ)に帰(かえ)ると妻(つま)が必(かなら)ず |
[01:21.22] |
死(し)んだふりをしています |
[01:24.46] |
ちよっとホメると調子(ちょうし)に乗(の)るから |
[01:27.96] |
できるだけスルーで |
[01:31.29] |
結婚(けっこん)前(まえ)は忙(いそが)しくでも |
[01:34.50] |
彼女(かのじょ)に会(あ)うだけで楽(たの)しかった |
[01:37.73] |
徹夜(てつや)でクルマ当(あ)てもなく飛(と)ばして |
[01:40.96] |
海(うみ)見(み)に行(い)ったりしたのに |
[01:44.56] |
結婚(けっこん)直後(ちょくご)初(はじ)めて部下(ぶか)を持(も)ち |
[01:47.42] |
仕事(しごと)がとても楽(たの)しなった |
[01:50.70] |
家(いえ)で一人(ひとり)で待(ま)つ妻(つま)の気持(きも)ちを |
[01:54.44] |
考(かんが)えていなかった |
[01:57.62] |
家(いえ)に帰(かえ)ると妻(つま)が必(かなら)ず |
[02:00.52] |
死(し)んだふりをしてるのは |
[02:03.44] |
あの頃(ころ)の二人(ふたり)に戻(もど)りたいからか |
[02:06.77] |
僕(ぼく)には分(わ)からない |
[02:10.06] |
家(いえ)に帰(かえ)った僕(ぼく)を待(ま)ってる |
[02:13.22] |
妻(つま)の演技(えんぎ)見(み)ることが |
[02:16.54] |
僕(ぼく)ら二人(ふたり)の愛(あい)の形(かたち)ならば |
[02:19.86] |
それはそれでありだろう |
[02:23.02] |
家(いえ)に帰(かえ)ると妻(つま)が必(かなら)ず |
[02:26.16] |
死(し)んだふりをしています |
[02:29.52] |
今日(きょう)はどんな死(し)に方(かた)しているのか |
[02:32.83] |
期待(きたい)して開(あ)けるドア |