動き出した夜の速度が僕を追い抜いて、あさっての方鳶へ。 下を向く僕はつまづいた。 靴紐がほどけ膝を擦りむいた。 傷口に砂を塗り込めば、びりびりと伝わる痛みが僕を剌す。 身体と心はばらばらだ。 剥き出しのままでなんとか生きていた。 僕達は人である前に只の器に過ぎぬなんて誰が言った? 闇の中で笑ってるあいつは100ぺん蘇るのさ。 さらば神様。 血が揺れて凍りつくまで。 気づかないふりをして奴らはまだ笑ってる。 色の無い目を開けて街に蔓延る。 青色の鳥はいつに鳴くのだろう? 闇の中で笑ってるあいつは100ぺん蘇るのさ。 さらば神様。 血が揺れて凍りつくまで。 新しい火が燃えている。 あいつはどうやら眠ったみたいだ。 さらば神よ。 次の世でまた会う日まで。