夏の陽に咲く 向日葵のような笑顔が 目を瞑ったら 消えてしまいそうなんだ 朝露に揺れる 紫陽花のような瞳に 何を映したら それを伝えられるんだ ぼくらまるで人形のように繰られて 箱庭の 世界で 手を取り踊る 香りのない偽りの花 繰糸のない人形のようだ 名前のないこの気持ち、そうだ それはまるで赝物のような······ 微風に揺れる 木春菊のような声音に 「夏が咲いたら 春は枯れてしまうんだ」 誰かが創る 青薔薇のような台詞に 「もし枯れたら 次はもっと綺麗な花を摘んで?」 色に満ちたこの場所で今日もふたりは 出逢いと 別れを 繰り返している 香りのない偽りの花 繰糸のない人形のようだ 名前のないこの気持ち、そうだ それはまるで戯言のような、さよなら。