奇跡を呼ぶ現人神(あらひとがみ)は 麓(ふもと)にある社(やしろ)を見つめていた 悠久(ゆうきゅう)の風から宵の月浮かぶ 我楽多(がらくた)の想いの果て 雪月花(せつげつか)のような見姿の影に 貴方のことを重ねて 遍く知れ渡る貴方は 無邪気に笑う 苟且(かりそめ)の縁(えにし)でもいいの 儚き想い 凛と咲いた一輪の華 刹那の恋 夢幻の如く 夕刻の調べに静寂を憂い 明日に恋焦がれていた 未来に託すのは一縷(いちる)の望みで 次も巡り逢いたくて 遍く知れ渡る貴方は 紅(べに)差す華で 月華(げっか)に揺れる恋恋慕(れんぼ)よ 切なき想い 遍く知れ渡る貴方は 無邪気に笑う 苟且(かりそめ)の縁(えにし)でもいいの 儚き想い