求めていた吐息 嘘を壊す夜に静かに溶けてゆく 誰一人信じきれない朝を何度迎えてみても 鳴り止まぬ軽蔑の合唱は増えてゆく 声が響いた。「君らしく歌って」に応えた嘘 偽りのないその手を失うたびに息ができなくなる さよならを掴む君の温もりと根拠は 消えずに此処に溶けたままで 知らぬ間に進んでく加速する空白の時間は イタズラに深い傷跡を付けただけ 声は消えた。繰り返した嘘を嘲笑うように 終わりかけたその夢が殺された時 うまく泣いてほしい トゲの生えた優しさは 偽物を掴んだ声だけ求めて溶けてゆく 染まらないように 壊れないように 繋いだ糸はすぐに切れた 感情なんて今すぐ消して 頬を伝う歪な夢が 叫んでいる 「ここにおいで」 偽りのないその手を 失うたびに息ができなくなる さよならを掴む君が 残した手を僕はずっと求めて溶けたままで 歪な夢は ここに置いて