[00:28.61]実に寒い夜だった [00:35.82]貨物列車の通りすぎる音がした [00:42.90]これが最後と腹に決め [00:50.02]26のたくらみから足を洗った [00:57.24]新聞配達の自転車の音がした [01:04.17]酒の飲めない俺は 食パンをかじった [01:11.29]錆びた10円玉をひっくりかえし [01:18.38]「ついてねえや」とやぶにらみした 明け方の東京 [01:25.92]生き恥をさらしても [01:28.04]裏街道はまっぴらさ [01:32.71]ゴメンヨと詫びをいれ [01:35.63]お前住む街へひっかえす [01:39.81]東中野の駅前に ああ 突っ立ったまんま [01:49.22]電信柱に ひっかけた夢 [01:55.95]未練たらたら ひっかけた夢 [02:31.98]浜松町から羽田に向かった [02:38.81]公衆電話から奴に電話した [02:45.63]握りしめた受話器の向こうで [02:53.11]「頑張れや」って奴が泣いた [03:00.97]抜き差しならねえ街だった [03:07.66]危うく俺の背骨をぬかれるとこだった [03:14.65]性に合わねえから家に帰るだけさと [03:21.94]ふてくされた顔で 精一杯の負け惜しみ [03:29.22]俺だってあの日の海を 死ぬまで泳ぎ切るつもりさ [03:35.99]あぶく銭にうもれて一生 男なんか演りたくねえ [03:43.10]あの時の電信柱に ひっかけたくやしさと諦めが [03:53.24]俺の胸をたたきやがる [03:59.26]たらたらと 胸をたたきやがる [04:07.13]俺の胸をたたきやがる [04:13.98]たらたらと 胸をたたきやがる