遠く霞んで揺れた 二人だけの想い出 此の手 いつか離すときが来ても 決して忘れはしないよ あの日俗世を捨てて 月に渡った夜に 二度と戻ることはないだろうと手折った優曇華の花 澄みきった世界でも 空は沈んだままで 時はただ流れ 生命は其処に存り続けるだけだった 『終わりはいつか来るの?』 手を握り返す貴方 頭ふる私に言えた事はひとつだけ 穢れ無き地で生まれ 穢れ知らず育っても 『生きているのか死んでいるのかわからなかったから』 生死のない世界で 生死に捕らわれていた貴方は もうあのとき 堕ちる運命だったのかもしれない 『穢れを知ってしまった』 手を振りほどく貴方 頭ふる私にできた事はひとつだけ PAPER MOON お願い 何処にも行かないで 可愛いあの子を私が穢したの PAPER MOON このまま 優しく包んでよ いつまでも 消えない幻想でいてほしいの PAPER MOON PAPER MOON お願い 何処にも行かないで 可愛いあの子を私が穢したの PAPER MOON このまま 永遠のなかで二人 いつまでも 消えない幻想でいてほしいの PAPER MOON 浮かぶ月の影模様なぞる 生きていくことでさえも 一つの賭けだった 輝く夜空に 月は二つ要らない 貴方が笑ってくれるなら