[ti:] [ar:] [al:] [00:00.89]この辺に座ろうか [00:03.23]ほら 隣においで [00:07.70]こうやって 空を見上げるのが好きなんだ [00:13.02]浮雲が流れていくのを ボーと目で追いながらさ [00:19.80]風が木の葉っぱを揺さぶる音  [00:24.02]漂ってくる緑の匂い [00:27.39]涼しげなせせらぎの音  [00:31.86]こういうのを感じてるのが何だが性に合ってるんだよね [00:38.79]何その顔 意外だとでも言いたいわけ [00:43.72]ちょっと失礼かなそれ [00:46.95]へへ [00:48.60]冗談だよ [00:50.40]君って本当反応がそのまんまだから  [00:54.02]ついからかいたくなっちゃってさ [00:58.09]何の話だっけ [01:00.80]ははは そう [01:02.71]この空のことだ [01:05.52]僕が空を見上げるのが好きなわけ [01:10.40]空をボーと見上げてるとね [01:13.68]世の中 ままならないものだなって思うんだ [01:19.16]こうして 空の下でどれだけあがいてみたって [01:24.25]全てはあの雲みたいに流れていくものなのかなって [01:32.09]以前は人を切るのが僕の仕事だったし [01:36.58]必要があれば 殺し合うことだって厭わなかった [01:42.55]ただ近藤さんの役に立ちたいって  [01:46.38]それしか考えていなかったからね [01:50.82]だけど こんな体になって  [01:55.09]僕の望みが絶たれた [01:58.61]それを認めたくなくて  [02:01.07]新たな力を得てみたけど [02:04.09]どうなったかな  [02:05.95]君も知るとおりだね [02:08.97]結局 僕の体から死病の影は消えてない [02:16.90]ほらね ままならないものだよ ほんとに [02:24.36]は- やっぱり そういう顔する  [02:28.58]仕方ないじゃないか  [02:31.28]人間は誰でもいつか死ぬものなんだから [02:36.50]それが早いか遅いかの違いだよ  [02:40.98]僕が殺してきた相手だってもっと生きたいと思ってたはずだ [02:47.56]他人の命を奪っておいて  [02:50.93]自分だけ死の影から逃れようなんて [02:54.85]都合が良すぎるだろう [02:57.87]だからいいんだ  [03:00.39]そういうものなんだって  [03:03.09]わかってるから [03:08.11]なぜ君にこんな話をしかたって  [03:12.53]それはね 君に教えたかったからだよ [03:17.26]僕が好きなものの1つを  [03:21.69]たぶん今日から先 [03:24.86]君は空を見上げる度に [03:27.47]僕のことを思い出す  [03:30.40]僕が語った言葉を思い出す [03:34.87]この空の下で生きる限り [03:38.38]君は絶対に僕を忘れられないんだ [03:42.96]ある意味  [03:44.35]残酷な置き土産かもしれないね ははは [03:50.41]望むところか [03:52.66]いってくれるな [03:55.44]まあ 別に [03:57.24]今日はすいいきなり死ぬわけじゃないだろうし  [04:00.62]まだ時間がある  [04:03.68]僕はその間君に忘れられないように [04:08.22]たくさんの話をしよう [04:11.03]こんなふうに [04:12.90]空を見上げながら  [04:15.01]ね