音楽 それでも誰(だれ)かを信(しん)じたい君(きみ)の小(ちい)さな溜息(ためいき)は 世界(せかい)の何処(どこ)にも届(とど)かず消(き)えた 雨(あめ)は二人(ふたり)を打(う)ち据(す)えて僕(ぼく)は瞳(ひとみ)を尖(とが)らせて 何(なに)にも出来(でき)ないこの手(て)を離(はな)した 僕(ぼく)に見(み)えないものが君(きみ)には見(み)えていたの 太陽(たいよう)が昇(のぼ)る場所(ばしょ)までまだ遠(とお)い 魂(たましい)の中(なか)にある一条(いちじょう)の光(ひかり)を信(しん)じて 叫(さけ)びたい言葉(ことば)さえ無(な)いけれどただ叫(さけ)んでいる それが僕(ぼく)の音楽(おんがく) いつ終(お)わるかなんて分(わ)からない きっと終(お)わるときも分(わ)からない だからもう少(すこ)し、せめてもう一歩(いっぽ) 何処(どこ)へ行(ゆ)きたいか分(わ)からない それでもしつこく呼(よ)ぶ声(こえ)に 嵐(あらし)を選(えら)んで碇(いかり)を上(あ)げる 叫(さけ)ぶ力(ちから)も尽(つ)きて その雲(くも)が消(き)える頃(ころ) 激(はげ)しい夜明(よあ)けが海(うみ)をも枯(か)らすだろう 魂(たましい)が果(は)てるまで一条(いちじょう)の光(ひかり)を信(しん)じて 泣(な)きながら歌(うた)うんだ眠(ねむ)れない夜(よ)の向(む)こうに きっと君(きみ)の音楽(おんがく) 明日(あした)への近道(ちかみち)がどうしても見(み)つけられない 一(ひと)つずつ 一歩(いっぽ)ずつ そんなの分(わ)かっているけれど 太陽(たいよう)が昇(のぼ)る場所(ばしょ)へ それでも信(しん)じ続(つづ)けたい君(きみ)の小(ちい)さな溜息(ためいき)が 僕(ぼく)の胸(むね)を不意(ふい)に貫(つらぬ)いた 君(きみ)の手(て)を取(と)る為(ため)に闇雲(やみくも)にただ愛(あい)を信(しん)じて 僕(ぼく)達(たち)は手探(てさぐ)りでじたばたとまだ旅(たび)の途中(とちゅう) 魂(たましい)が果(は)てるまで一条(いちじょう)の光(ひかり)を信(しん)じて 出鱈目(でたらめ)な旋律(せんりつ)が溢(あふ)れ出(だ)す夜(よ)の向(む)こうに きっと僕(ぼく)の音楽(おんがく)