列からはみ出して 見事転がり落ちた 心の抜け殻だけを残して 幌馬車は去った とっくのとうに歪んだ 残照の後を追って ここはいったい何処だ 一人ただ地図も無く夜は寒い そこで泣き喚いてるのは誰だ 今は何も見えぬ分 余計に胸が痛み瞬間 突然変異が僕を襲って このままじゃもう 誰にも分かんないな 悪いことをしてる気がして 蹲っている内に閃いた 見えない場所にある傷口も 自分で治せると思ってた あぁなんだそうか この虚脱は単純に 悲しいのか毎日 大事な言葉は去った 後も頭の奥の奥で 響いてくれるんだ どうにも声は遠いが 伝えたいことも百はあるが 頭の奥の奥で響いて消えるんだ 思うだけならば今の 僕はいったい何だ 同じものを探してただ熱く 込み上げる何かだけ 腹の中で燻らせてみたものの 余計に胸が爛れ瞬間 導火線の端に神が宿って 暈けた僕の有様を見下した 「お前なんてハナからいないから 時計の針をひたすら眺めろ」と 皆が愛そうがそうすまいが 未来に永劫は残らぬぞ あぁなんだそうかもう お前は単純に 愛せないのか自分のことを あぁそうさ全てが僕の仕業 あぁそうだこれこそ僕の姿 僕の変異が君を襲って 暈けた僕の有様を見出して 顔のあった部分をなぞって 一言くれればもう十分だ 間違った量の愛の処方も 夜を劈くような衝撃も 意味をなさぬほど欲しいのは 単純に許してくれる掌 突然変異が僕を襲って このままじゃもう僕にも 分かんないな 深い奥を見てる気がして 指先ではじいては置き去った 人は一人では生まれ得ぬが どうして一人でも死ねるのか あぁなんだそうか この止めどない問いは 悲しいのか毎日 悲しいのか毎日