冷たく解ける 錆びれた結び目 幼い指に掛け合う約束を 閉じ込め背を向ける 揺れるよ揺れる灯火 白に咲く指切りの痕は 抑え込む傷に 逆らい痛み出す 君が負う永き罪の音 暗闇に這う影さえ落ちる 優しくこぼれる 虚ろな眼差し か細い指を引き寄せ 追憶に重ねて縫い付ける 満たすよ満たす輪郭 赤に注す縁切りの糸は 絡め取る息を 交えて溶かし合う 短絡の幾年月でも 深緑を得る水にも映す 集める 数える 二つしかない筈なのに 足りない 足りない ひとつだけ 取り上げても壊れるだけ 黒に咲く指切りの痕は 切り詰める糸も 解れて溢れ出す 君が負う 後悔の意味を後にして 今 儚く消えた