唄:鈴木達央 震える唇を 濡らす度に気付いて こぼれる吐息から 熱を感じることを 吸い込まれるような君の瞳 どうして目を逸らすの? ずるい子だね そんな表情で 独りうつむく 俺の気も知らずに 誤魔化して 苦しんで それでも君に 見せたくない想いを 抑えて 平気なふりして 声をかけた 泣いていた子猫ちゃん 傷ついたなら 明日も来ていいんだよ こうしていることで 君が落ち着くなら いつでも傍にいたい 塞いだ耳元に 囁きかけるような 小さな悪戯を そっと してもいいかな 篝火が揺らす 景色はまるで 嘘と本音の狭間 胸の奥に燻るもの 不意に映した 明かりを隠しても 焦らされて待たされて 欲しがるだけの 簡単なやりとりは 本当の気持ちを 聞くまではしたくない いたいけな子猫ちゃん 淋しい夜は いつでもここにおいで 優しく抱きしめて 心の隅々も 全てを受け止めたい 縋り付くように 見上げる瞳 言葉をなくしたまま ずるい子だね そんな表情で 俺を惑わす 君を好きになった 暗闇を探るように なぞる輪郭 君と生きていけたら 涙の代わりに笑った顔が見たい 俺だけの子猫ちゃん 眠れないなら いつでも来ていいんだよ どんなことだろうと君が喜ぶなら 何でもしてあげたい