[00:00.00] [00:57.20]燃えている――燃えている――。 [01:00.20]...... [01:59.72]吐き連ねた痛みと 嘆きの海 [02:04.69]叫び続ける音は もう聞こえない [02:09.68]重なり混じり合って 赤き虚に [02:16.20]いずれ消えるときまで また落ちていくのさ [02:23.20]泥"と 黒い汚濁に溶けながら 彼我の区別もつかず [02:28.93]唯 その身を焦がし 故に理解していた 私は―― [02:37.24]煽動蚕食略奪欺瞞 [02:39.66]不浄舐め合い擦り合い [02:41.26]罪人の歌は声高らかに [02:43.65]使嗾に焚かれた蛻の如く [02:45.79]狼心狗肺克伐怨欲 [02:47.80]ゆらりゆらりと夢見のままで [02:49.39]転がる先には何も無い [02:52.89]縺れ合う 枯れ木の腕 [02:59.23]従前は 夜露と消ゆ [03:05.01]黄白を 貪りながら [03:10.85]永遠に 嗚呼 燃えている [03:17.75]歪みゆくもの 残滅を忌む 機千の渇きを 摘み取り [03:22.11]言葉は 意味を無くした [03:25.73]人は色無き 暁に焦がれ願い焼かれるのだろう [03:29.96]降り止まぬ黒雨と 光の中で [03:34.94]一つ・・・・二つ・・・・、 星が流れていく・・・・・。 [03:40.00]あれらは皆・・・・・・、 終わったのだ・・・・・・・・。 [03:44.42]...... [03:56.28]見ろ―― [03:58.06]世界が焼けている 命は赤熱し灰 となる [04:01.91]空は濁り 形骸が大地を埋め尽くす [04:04.06]大逆無道を是とする傀儡 [04:06.27]火虫達は悲憤し慷慨し怨ずる [04:08.32]業は煮え 因果は鎔け 劫を経て一切は滅尽する [04:11.31]爛れた理想と 虚飾に塗れて もの謂わぬ 誰人は夜風に問う [04:19.06]やがて皆 燃え盛る闇と 穢れた日輪に熔けて 灰色の星になった [04:28.49]...... [04:41.84]「燃えてしまえ」 [04:46.79]赤く 赤く それらは万象を染め [04:51.70]やがて 巨大な奔流を成し 天高く昇っていく [04:58.73]...... [06:18.15]我らが不変であるならば 彼らもまた不変である [06:25.42]三世に於いても それは変わらない [06:28.92]そういうものなのだ そういうことなのだ [06:34.30]移ろう現象の中で 焔火は 唯 揺れるのみ [06:38.63]啼いている、 啼いている――。 [06:43.26]...... [07:02.55]嗚呼 溢れ出した 一筋の 祈りを 静かに 小さき手で 掬った [07:17.86]歪みゆくもの 残滅を忌む 機千の渇きを 摘み取り [07:23.62]言葉は 意味を無くした [07:26.19]人は色無き 暁に焦がれ願い焼かれ続ける [07:30.54]降り止まぬ黒雨に 濡れて [07:33.09]生まれ来るもの 寂滅 思惟 機億の光に 照らされ [07:38.45]安寧 求めて縋る [07:40.72]廻り始めた 天命を論す月を ずっと見ていた [07:45.15]腐り落ちていく夜に 沈めて [07:48.66]...... [08:37.00]啼いている [08:40.47]啼いている [08:44.81]皆 啼いている [08:51.28]生き行くものも 死するものも [08:59.09]老いも若きも 男も女も [09:08.34]皆、 啼いている [09:15.57]あの 黒鳥のように