[00:14]森(もり)の静寂(しじま)に [00:17]かがよふ蛍火(ほたるび) [00:20]ひらひら瞬(またた)き [00:24]水面(みなも)に咲(さ)く [00:27]風(かぜ)と戯(たわむ)る [00:31]千代(ちよ)の廻(めぐ)り唄(うた) [00:34]夏草(なつくさ)揺(ゆ)らし [00:38]夜半(よわ)に溶(と)ける [00:41]朧(おぼろ)に燃(も)ゆる螢(ほたる) [00:48]最期(さいご)の時(とき)を刻(きざ)みながら [00:54]闇夜(やみよ)を飾(かざ)る無数(むすう)の光(ひかり) [00:58]現世(うつしよ)の幻想(ゆめ)の中(なか) [01:02]またひとつ、淡(あわ)き生命(いのち)が [01:05]静(しず)かに幕(まく)を引(ひ)いた [01:08]輪廻(りんね)を唄う《螢塚守》(あやかし)は [01:12]潰(つい)えた灯(ひ)に口付(くちづ)け [01:15]暖(あたた)かい腕(かいな)に抱(だ)いて [01:18]次(つぎ)の季節(きせつ)を待(ま)つのでしょう [01:22]music... [01:36]白(しろ)き貌(がんなぜ) [01:39]紅(くれない)の眼(まなこ) [01:43]夏(なつ)の森(もり)に住(す)む [01:46]狭間(はざま)の者(もの) [01:50]永久(とわ)によく似(に)た [01:53]星霜(せいそう)を越(こ)えて [01:56]儚(はかな)き運命(さだめ)を [02:00]見送(みおく)る者(もの) [02:03]最後(さいご)の月(つき)を仰(あお)ぐ [02:10]暫(しば)しの別(わか)れ惜(お)しみながら [02:16]闇(やみ)に紛(まぎ)れた小(ちい)さな光(ひかり) [02:20]ゆらゆらと弧(こ)を描(えが)き [02:24]夏(なつ)の夜(よる)を死(し)ぬぶ生命(いのち)が [02:27]静(しず)かに幕(まく)を引(ひ)いた [02:31]輪廻(りんね)を語(かた)る《螢塚守》(あやかし)の [02:34]言葉(ことのは)を胸(むね)に抱(だ)き [02:37]交(か)わされた契(ちぎ)りと共(とも)に [02:41]次(つぎ)の季節(きせつ)を待(ま)ちましょう [02:44]ほぅ ほぅ ほたるこい [02:48]こっちのみずはあまいぞ [02:51]ほぅ ほぅ ほたるこい [02:55]夏(なつ)を待(ま)ち詫(わ)びて [02:58] [03:00]輪廻(りんね)を汚(けが)す薄紅(うすべに)の花(はな) [03:03]はらはらと舞(ま)い踊(おど)る [03:07]古(いにしえ)の習(なら)わしの果(は)て [03:10]時(とき)を留(とど)めた森(もり)で [03:14]散(ち)りぬれど終焉(おわり)を見(み)せぬ [03:17]満開(まんかい)の花(はな)の下(もと) [03:20]色褪(いろあ)せぬ契(ちぎり)を胸(むね)に [03:24]次(つぎ)の季節(きせつ)を待(ま)っています [03:27]桜(さくら)が散(ち)れば夏(なつ)がくる [03:30]また貴女(あなた)にお逢(あ)いできる [03:34]end