花に夕闇 影踏み ひとり遊ぶなぐさみ 春には捨てるよ 月に群青 薄紅 きみを探す小路に ひとひらの桜 迷い戸惑い 斜向かい 片手を振るこどもは わたしを知らない 時をうつろい いざない 狭間わたる印象残して きみは眠る 泡沫 晴嵐ささやく梢 藍染めの帯解ける いつかもきみは笑い この弱い声探しあててくれた 片手に触れても薄い繭の裏 届かないばかりで 涯までつれてって、なんて言わないから そばで花開くまで待っていたいと ただひとつ 憧れた日々の音が青く遠く記憶から幽むの