[00:14.740]懐かしい夢を見ていたような気がした [00:21.790]つまさきも視えぬ星のないしずかな夜 [00:29.350]なみだを吸う雲がまるで綿菓子のように [00:36.660]渦をまいてわたしの天井に巣をつくる [00:44.500]とおくで始まるよ 笛の音がひびいてくる [00:51.940]子どもらの足音 愉快におどるかのように [01:01.300]あなたの歌が聴こえる [01:04.560]名もない谷の奥底で [01:08.480]メルヒェンの嘆きを孕んだ [01:12.780]頁を捲り夜明けを映す [01:16.600]行列が通るよ [01:19.940]谷底が黄金にきらめく [01:23.550]誇らしいばら色の頬は [01:28.300]あなたを見つけられたから [01:31.550]ほら見て世界はこんなにも美しい [01:39.010] [01:54.100]真綿のような嘘で包れたわたしの庭 [02:01.200]あなたが優しく水をまいて呉れていた [02:08.750]枯れることのないあなたの自慢の花は [02:16.380]いとしさだけ知りいつでも幸福でした [02:23.840]風に混じって笛の音が運ばれてくるよ [02:31.410]泣き声のように高くどこまでも澄んで [02:40.640]あなたの痛いところを [02:44.300]どうかどうか撫でさせて [02:47.930]いっしょに眠りましょう [02:52.080]そして暖かい夜明けに会いましょう [02:56.290]ひかりが跳ね回る [02:59.050]景色をあなたが知れば [03:02.920]あのくらいお空の向こう側まで [03:08.960]ずっと好きになれるわ [03:28.950] [03:45.640]とおくで始まるよ もう誰もが気付いてる [03:52.770]白い天井で綿菓子がうずまいている [04:03.980]あなたの痛む疵まで [04:07.390]どうかどうかあいさせて [04:11.290]あなたの嘆きは美しい [04:15.250]恥じることは何にもないの [04:19.600]行列が通るよ [04:22.380]谷底に花をさかせて [04:26.080]暗やみにかくれた温もりを知り [04:31.300]ひとは優しくなれる [04:35.680]ほら見て世界の夜がいまあけていく [04:41.240]