駅(えき)まで走(はし)る 心地(ここち)よく吹(ふ)きつける風(かぜ) 微(かす)かに香(かお)る 雨上(あめあ)がりの匂(にお)いがする 上昇気流(じょうしょうきりゅう)? 足元(あしもと)が浮(う)いた気(き)がする 雲(くも)は生地(きじ)を重(かさ)ねて器(うつわ)に飾(かざ)られてる ホ(ほ)ーム(む)向(む)かいの視界(しかい)に映(うつ)る 4本(ほん)のレ(れ)ール(る)が遮断(しゃだん)する世界(せかい) まるで向(む)こう岸(ぎし)を見(み)ているようだ これも現実(げんじつ)? ああもう、 改札(かいさつ)から階段(かいだん)までの 針(はり)が1を刻(きざ)む間(ま)もない距離(きょり)なのに 高気圧(こうきあつ)が目線(めせん)に映(うつ)る人(ひと)の 首(くび)を霞(かす)めて香(かお)りを運(はこ)び去(さ)る 高層(こうそう)ビル(びる) 照(て)り返(かえ)すように煌(きら)めく 上(うえ)を見上(みあ)げる いつもと違(ちが)う空(そら)だ 汗(あせ)ばむ季節(きせつ) 最上階(さいじょうかい)から見(み)る世界(せかい)は まるで体(からだ)が雲(くも)の上(うえ)にあるようだ いつも隠(いん)ってばかりの生活(せいかつ) 今日(きょう)くらい外(そと)に出(で)てみてもいいかな だって今(いま)は賑(にぎ)わいの季節(きせつ) 明日(あした)にはしない 突然降(とつぜんふ)り出(だ)す雨(あめ)にも慣(な)れた 濡(ぬ)れてれば誤摩化(ごまか)せるものもあったりするしね 夕方(ゆうがた)には雨(あめ)も上(あ)がるだろうから 紫(むらさき)の光(ひかり)で顔(かお)を隠(かく)すよ 浮(う)き沈(しず)みも型(かた)にはまってきた その言葉(ことば)はボク(ぼく)のためにあるのかな? 今日(きょう)はどうしてこっちのホ(ほ)ーム(む)に キミ(きみ)はいるの? レ(れ)ール(る)の壁(かべ)は今崩(いまくず)れ去(さ)った 至近距離(しきんきょり) 大勝機(たいしょうき)  射程圏内(しゃていけんない) 雨上(あめあ)がりの匂(にお)いがする風(かぜ)に キミ(きみ)の髪(かみ)の香(かお)りが満(み)ちてくる