雨の檻にまだ閉じ込められている 木々の色 春の面影を残して いない 哀を描くように、過去の傷跡は 松明の灯さえ消し去ってしまうよ 小さな手 今、雨宿りの場所へ 雨粒さえも届かない場所で 誰を待つの これはいつかの約束の雨 二人が違う靴を履いて 背中を向けて歩けるように とうに乾涸びたチケットと あの日の映画の結末は 捨てれないまま 子供のまま これはいつかの約束の唄 別れは濡れた瞳の中 「もう一度、あなたに会えますように」 とうに乾涸びたチケットも 涙よりはやい速度で落ちていく 夕立の音が夜を運んで来て 映画館にまだ取り残されている あの日の映画の結末も 捨てれないまま 大人になった これは二人の雨の物語