風の便りに泣き 想い遠く 月明かりに一人 また覗き込む ありし日の思い出が 呪縛のように絡み付き 永遠ではないその日々を 泣き濡れるその姿 君よ、君よ、愛し君よ 悲しみさえも 映し出そう 乱れ、乱れ、こころ乱れ 涙枯れようとも 色褪せないでいて・・・ いつかの雨のような 残り香と 柳の葉にも似た 揺れる黒髪 貴方の居ない刻は 水面のように歪みゆく 憂いの無き眠りへと 手を伸ばすその水鏡 君よ、君よ、愛し君よ 苦しみさえも 映し出そう 流れ、流れ、水の如き 戻らない時よ 色褪せないでいて・・・ 言の葉を紡ぎ 吹く風は清か 行く時の儚さを運ぶ笹船 彼方に消え去る そなたの残像に 恋にもなれない想いを募らせ 眠るよ 眠るよ・・・ 君よ、君よ、愛し君よ 悲しみさえも 映し出そう 乱れ、乱れ、こころ乱れ 涙枯れようとも 戻らない 君よ、君よ、愛し君よ ふたつ並ぶ 叶わぬ想い 彷徨うだけ 漂うだけ 泡沫のように消える 時が止まったなら・・・ 色褪せないでいて・・・