なんと愛らしい小さな姫君 頬を染めて 傍らに立つ凛とした王子 祝福の音 何故に私には何も無い この手は細く枯れ割れて醜くなるばかり 憎しみから生まれた闇が嗫く 黒の夜 月だけが私を見てくれる 光照らされ 舞う白のドレス 残酷な朝の日が魔法を壊す前に 細やかに夢の中で貴方と踊る 灰被る姫 背中を打つ鞭 笑う商人 渗む血と汗 ただひたすら繰り返す儀式 神に祈ろうと叶わない それなら悪魔にすがれば何かが変わるのか 誰かを犠牲にしてなんて 出来ない… 黒の森 月影に揺れるその姿は 孤独な心が見せた 幻 引き寄せて捕まえて たとえ悪魔でも良い 貴方とならばどこまでも堕ちて行ける 黒の夜 月と星 怜れな少女と魔 光照らされ 舞う白のドレス 残酷な朝の日を待たずに連れ去って 甘やかな闇の中で貴方と踊る