啓蟄で残る冬 日差しは空を被せる 髪は微風で巻き 遠がる冬を送る その雪を思うと いと儚く感じるね 桃色が散る夢で 空にいまだ哀しみはなし 露が白く寒さの色じゃない 風の中で柳はユラユラする 儚き花に包まれ 振り向いて煙重かさなる 見つめてない魂の中 まだ雪を夢見える 今朝瞳へ差す彩は 昔と異なる景色だ それは貴方の優しい笑顔と風に払われるその姿だ 悲しい風に吹かれ 夜に一人で舞い揺る 定めが漂う頃 桜の下 翳ろう 若し羽が無かったら私は逃げられないよ 花弁に映る愛をきっと囚われぬと信じていた 春の音は楽園の種に響く 冬の声は定を抗う者 不規則な鼓動は誰の 誰が孤独を教えて 「会いたくて」誰が囁くか この暗闇の中で 幾度と言う鍵を祈る 君の頬を触れて永久に そして茨を伸ばして翳して愛して絶対に囚われない 儚き花に包まれ 振り向いて煙重かさなる 見つめてない魂の中 まだ雪を夢見える 今朝瞳へ差す彩は 昔と異なる景色だ それは貴方の優しい笑顔と風に払われるその姿だ