ああ 渇いた 痛み 苦しみが ああ 絡み付いて 閉じる世界 空高く 木霊する 寂びた ひぐらしの 調べ 陰る陽差し 過ぎ去る夏の日 泡沫の先に 見える空夢と 重なり合う 嘆きを聞きながら 一人 幾千の夜を越えてゆく 明日を照らす 人の願いさえ 満ちては欠けてく 月のようで 差し伸べた 手のひらの 温もり 消えてゆく 孤独 募る迷い 弱さを許して どうか 一時だけでも安らぎを 深く 鋭く響いて澄み渡る 悠久の 癒えぬ傷を抱えて 遥か遠い 憧れ叶わず 時の静寂へと 霞み散りゆけど 閉じた瞳 軋む命 伝う涙 束の間の夢 穏やかなる祈りを