わたしはまだ何も見てない 窓の外の世界をよく知らない 日差しの中 夢を見ていた 何かを得て 何かを失くして 傷付いた手で塞いでみた景色 黒ずんだ心は癒えないようで 湿った余白で切り取った光は まだ微かに動いていた いつかこの空を忘れてしまったとしても 遠くどこかであなたが私にくれた全てを憶えている そして物語の終わりに目を覚ましたら また歩けるからきっと 動き出す時計の針 繰り返すわたしたちの未来の記憶 わたしはまだ何も見てない 皮膚の外の世界は触れられない 本当はまだ 夢じゃなかった 湿った街で 一人だけ溶け残って いつかこの空を忘れてしまったとしても 遥か彼方であなたと共に過ごした奇跡は胸の中に そして物語の終わりがあなたを呼んでも また出会えるから きっと わたしたちのいつかの記憶