[00:03.54]「小袖の手(こそでのて)」 [00:23.54]作曲∶瞬火 [00:43.54] [00:45.54]闇も見えぬ 無明(むみょう)の 淵(ふち)から [00:51.70]添(そ)うこともなく 散りぬる 此の身 嘆(なげ)く [00:59.92]忘れられた 形見(かたみ)の 衣手(ころもで) [01:06.81]まほろばへと 戦慄(わなな)く 手房(たぶさ) 伸ばす [01:13.46]眼を 凝(こ)らすには 時間が 無い故(から) [01:21.29]思い出して綻(はころ)ぶ 前に [01:27.80] [01:31.11]貴方を 待っている [01:44.62]矯(た)めし瞳 眇(すが)めつ 顰(ひそ)みて [01:50.82]然(そ)う 音も無く [01:54.34]非太刀(ひだち)を 袈裟(けさ)に 降ろす [01:58.30]鮮血(せんけつ)まで 愛して [02:01.82]月の光に 騙された儘(まま)で [02:09.59]噫(ああ) 「許せよ」と [02:12.84]呟(つぶや)く 聲(こえ)が 離(さか)る [02:16.35]哭(ね)を 絶やすのは [02:20.24]終焉(おわり)が 無い故(から) [02:24.11]さあ 連れ出して 衣桁(いこう)の 涅(くり)を [02:34.03]貴方を 待っている 貴方を 呼んでいる [03:01.15] [03:31.36]ほら 差し伸べて 其の手を [03:38.58]良らし心で 手向(たむ)けて [03:45.99]襟に 這(は)わせた 此の 手で [03:53.18]そっと 輪を描いて [03:58.67] [04:02.45]貴方を 待っている 貴方を 呼んでいる [04:31.14]闇も見えぬ 無明(むみょう)の 淵から [04:37.04]添(そ)うこともなく 散りぬる 此の身 嘆く [04:45.79]忘れられた 形見の 衣手(ころもて) [04:51.94]貴方だけを 此の手で 探して [04:59.41] [05:02.41]