風が吹いた。少し髪が乱れた。 遠く見える、海が僕を呼んだ気がした。 空は青く、僕を先へ誘った。 時は充ちた。足を一歩踏み出した。 揺れる瞳は僕を留めてやまないけど 踏み出した足はもう止まらないから。 人は金色の夢求め、理想の未来を描く。 今はまだただの石だけど、いつか金に変えて見せるよ。 夜が明けた。眩しさに目を顰めた。 太陽が、また夢を醒ましてゆく。 上を見るのはそれを望んでいたから? 下には踏み締めてた草があるから? 人は金色の夢求め、理想の未来を描く。 先のない道を辿っても、その先を作って見せるよ。 あれからもう、随分遠くへ来たもんだなぁ。 なりたかった、自分にはなれてるのかなぁ。 遠く、聴こえる。時が刻んできた足音。 ――ライオンのように強く在れますように 人は金色の夢求め、理想の未来を描く。 例えこの先何があっても、後悔だけはしたくないから。