[00:05.93] [00:28.45]蝉も啼かない真夏の午後 [00:30.87]秘密基地で内緒話 [00:34.11]今日の夜は花火大会 [00:36.97]何処から見るか駄弁っていた [00:39.80]君が聞かせる恐い噂 [00:42.17]それは「虹色廃墟の神隠し」 [00:45.23]入ったら戻って来れやしない [00:48.16]町で一番高い場所 [00:50.91] [01:02.47]「おどかしたりしないでよね」 [01:04.69]「そんなことしたり [01:06.33]なんかしないし」 [01:07.89]掻き分け進む背高草 [01:10.88]妖怪団地が見えて来た [01:13.81]ヒグラシが啼き始めて [01:16.52]踏み込んだ摩天楼 [01:19.32]ひっそりとした団地の中 [01:22.15]屋上の扉目指して [01:25.01]はっと気付くと独りぼっち [01:27.77]君を呼んでも返事は無い [01:30.56]遭ってしまった神隠し [01:33.36]「悪戯なら止めてよ」 [01:36.26]轟き響いた逢魔時の放送塔 [01:39.10]二進も三進も夕闇に消えて [01:41.92]ぞろぞろ蠢く暗がり [01:44.49]手招きする奇々怪々 [01:47.53]オドロに這い出た [01:49.05]魑魅魍魎の百鬼夜行 [01:50.66]彼方も此方も物の怪だらけ [01:53.06]ぽろぽろ泣き出す怖がり [01:55.80]君を捜して走ってく [01:59.09] [02:10.21]何も見えない常夜の底 [02:12.64]果てしなく続く部屋と回廊 [02:15.74]君の姿は見当たらない [02:18.57]這い寄る闇から逃げ回る [02:21.52]お化けなんて居る筈がなくて [02:24.27]幽霊なんて信じたくなくて [02:27.16]だってそうじゃないと [02:29.16]駄目だって [02:29.98]「だって」なんて [02:31.14]あれなんでだったっけ [02:32.76]泪目よぎる君の影 [02:35.61]駆けて行く彼岸の方 [02:38.31]やっと見つけられたのに [02:41.15]やっともう一度逢えたのに [02:44.01]ちょっと待ってと叫んでも [02:46.86]君に声は届きはしない [02:49.68]必死になって追いかけっこ [02:52.47]「悪い夢なら醒めてよ」 [02:55.27] [03:06.89]ああそうだ [03:07.92]想い出した [03:09.51]祭り囃子と南風 [03:12.25]前にも二人でこうやって [03:15.05]暗がり夜道走ったんだ [03:17.96]忘れてしまいたかったのに [03:20.73]忘れられる訳ないのに [03:23.51]彼方側と此方側 [03:26.35]狭間を彷徨っていた [03:29.44] [03:50.77]扉の向こう側辿り着いた屋上 [03:55.97]君は待ってくれていた [03:58.61]満点の星空 [04:01.29]全部想い出しちゃったんだ [04:03.86]堪えた泪溢れていく [04:06.54]君は優しく笑っていた [04:09.25]「あの日」のように [04:11.92]煌めき弾けた虹色の花火 [04:14.60]一つ二つ三つ四つ幾つも咲いて [04:17.23]キラキラ瞬く輝き君と重ねた掌 [04:22.55]心に残った鮮やかな光 [04:25.30]五つ六つ七つに眩しく染めて [04:27.82]ぽろぽろ泣いてる今際に [04:30.36]君と交わした約束 [04:33.23]「どうか消えないで」 [04:38.04] [04:38.60]「いつも側に居るから」 [04:43.67]心に還した魑魅魍魎の百鬼夜行 [04:46.50]ぎゅっとずっとこの胸に抱いて [04:49.13]ぽろぽろ泣くのは最後に [04:51.56]君の笑顔忘れないよ [04:56.17]