冬の並木道 二人手を繋いで 少し俯いて 前へただ歩くよ すれ違う恋人たち 誰も楽しそうね 溜息が残らず溶けて ああ なくなって 明日からは君のとなりは 冷たい風が通りすぎる 震える肩を抱くことはもう 僕には出来なくなる 街を彩った ホワイトイルミネーション 二人の気持ちさえ ごまかせるくらいに 何もかも嘘にすれば 今すぐ笑顔で 繋いでいる手を引き寄せて ああ 抱きしめて 君の心に入り込んで 沢山の傷をつけた僕は 最後の涙を焼きつけて 繋いだ手を離すよ さようならを決めたのは僕の方で うなずく君の顔を 見ずに 明日からは君のとなりは 冷たい風が通りすぎる これが正しいのかさえまだ 今は迷うよ 一度だけ振り向いた君が 赤い目で笑って手を振るよ ありがとう声にならぬまま 白い息すぐに消えた