ねぇ、どうして、泣いているの 何が、かなしくて、泣いているの 嘘を吐かれて、傷つけられて しゃくりあげながら、泣いているの 自分の未来と夢を否定され どうしようもなくなったその果てのこと? ねぇ、私にだって、どうしようもなくて 泣きたいときだってあったんだよ でも、私は自分で決めて 「泣き虫」は、やめたのよ きっと、私も、そしてあんたも 数え切れない嘘の一つに、踬いただけ だけど、/ 何も言わないで。哀しい目を伏せて 泣かないで、ねぇ あんたが泣いてると、私だって、泣きたくなるから ねぇ、笑っていてよ ねぇ、嘘は、悪いことじゃないのよ 自分を守るための手段なんだから 人を幸せにすることだってできる筈だから たとえ嘘でも、笑っていてよ 自分のために、嘘をついて 生きていこうよ 自分にとって尊い何かを、傷つけられて生きていくより その身の限り、力の限り、精一杯抗おうと 偽りを作り上げ、骗ること。(事実をゆだめて、骗ったとして それを谁が、どうして、贬せるだろうか だから、所以呢何も言わないで。哀しい目を伏せて 泣かないで、ねぇ 明日に向かって、また歩いていくために ねぇ、笑っていてよ ねぇ、嘘は、悪いことじゃないのよ 幸せになるための手段なんだから 嘘で幸せになることが出来る筈だから たとえ嘘でも、笑っていてよ 明日のために、嘘をついて、進んでいこうよ ―わたしは務めを果たしただけなのに 善きことをしたはずなのに ―どうして。/— あの人たちの視線は、わたしを、畏れていた あの人たちの言葉は、わたしを、疎んでいた 人ならぬモノを見るように 皆が 嘘を吐きながら、「真実」を捻じ曲げ 幸せになるなら あんたもやればいい。 思いっきり、嘘を吐けばいい だからもう、泣かないで、泣かないで 何も言わないで。哀しい目を伏せて 泣かないで、ねぇ あなたが泣いていると、私だって、泣きたくなるから ねぇ、笑っていてよ わたしたちが歩いていくこの道が 歪みきってたとしても、進むしかないなら 嘘にまみれたって、生きていく道を選んでも わたしには、それでもいいんだ。 精一杯の、笑顔を、見せてよ …嘘でも、いいから