果てなき自問自答 幾度なく幾度となく 答えの出ぬ問いを 谁にでもなく投げつける 告げるは、葉わぬと 心に渦巻かせたまま 今はただ、笑っていよう …全てはあの方のため その耳は聞こえるか この心の雄叫びを その力は探せるか この心を埋める手立てを 「正義とは、何なのだ 「この私とは、何なのだ 「真なるとは、何なのだ 「善なるとは、何なのだ 崇め奉られ 私は寄辺となった 呼ぶなら「偶像」(idol)と それが最も相応しい 一心に 信ずる者達がいるなら 一身に その祈りを 受け止める それが“義”でなくて 何であろうか だとしても、/ 人よ知れ その合わせる両の手が 武器を取り いつしか弓引くようになるのだと どうか知れ その讃え崇めるものは かつて畏れ 封じたものよりも邪悪なのだと 人よ知れ その慈愛満ちる笑顔は いくつもの/ 見えぬ悲しみをも孕むのだと どうか知れ その直向に捧げる偶像崇拝(しんこう)が かくも脆く ともすれば危ういものなのだと 「祈りとは、何なのだ 「その救いとは、何なのだ 「邪なるとは、何なのだ 「善なるとは、何なのだ 「正義の代弁者」 その実、詐欺師まがいの 私の、この笑顔に 何の意味があるというのか 必死に 救いを求める恩人(とも)の声に 応えずに ただ伫む 何もできず それが“不義”でなくて何であろうか だとしても、/ 真実を告げることなど できはせず。/ ただ、人の崇める 「神」として伫むのみで そんな思いを 胸に抱きながら繕う この笑顔が 嘘でない筈がないと 人よ知れ 祈りは かくも脆く かくも弱く かくも儚く かくも薄く 私は かくも かくも かくも かくも …であっても、/… 人は信じ続けずには 明日に進めないのだとしたら せめて笑っていよう 寄辺となろう 私はただ、あの方のために ああ、いつか、人よ知れ ―私の、声を聞け