「聾唖の歌」 歩きだし また歩きだし 転べば起きて 立つだけだと 誰が言う そう誰が言う まだ誰もきかない きこえない 汚れたら 拭い 洗う 壊れたら直して 慌てずに 黙り 歩く 無用に騒がず 孤独なら 強く 清く 大勢を恨まず 病気なら そばについて 体を養う 永遠 結論 結論 出ないの ずっとここで 悩むだろう でも難解 設問 一問 解けない かっことると 意味ないの 手を伸ばし 体を伸ばし  地に足をつけて 立つだけだと 誰が言う そう誰が言う  耳をかせば どうなるだろう 歩きだし また歩きだし 転べば起きて 立つだけだと 誰が言う そう誰が言う まだ誰もきかない きこえない 怖いなら 見栄を張らず 笑われていいだろう 血を吐けば 拭い 洗う 死にたくないだろう この世界の ひとり ひとり その一人は私 恋しいと思うのなら 優しく微笑む 永遠 確認 確認 しないの ずっとここで 終わるだろう でも誰の 価値観 既視感 冴えない きっとわかる 意味ないと きこえる悲しい声 きこえる愛の歌 押しつぶされたの 耐えられぬほど小さく 風になり 湖になり 自然にかえり 森になれと 誰が言う そう誰が言う 嘘だらけで どうなるだろう 夢だけは 誰にも言わず 僕らは若い ほんの子供 君は言う そう君は言う でも誰もきかない きこえない