何にも見えなかったんだ 暗い暗い真っ暗闇で やっと見つけ出したんだ 君をその手を 瞬く星を綺麗だって そんなことを思ってみたのは 君がいたからだったのに 僕はまたひとり 滲んだ景色も澱んだ顔も 気付くのがいつも遅すぎて 何度も何度も超えられなかった 見えない未来を 今度こそはと思っていたのに 何で手を離してしまったんだろう 本当に大切なモノなんていうのは 気付いた瞬間 もう跡形(あとかた)も無いんだってことを 痛いくらい今気付かされて なんだか曖昧なんだ 君の顔も君の声だって 少しずつ遠くなってって ぼやけていくんだ 始めから何にもなくて まるで夢を見てたかのように 心の傷だけ残して消えていくのかな 交わした言葉もいたいけない約束も 虚しく響いて どんなに心を痛め続けても 時間は急(いそ)ぎも戻りもしないまま呆然(ぼうぜん)と 果てしなく続いていくだけで いつでも隣に君がいたことで 君以外他には なにもなかったんだってことを 冷たい風が吹き教えるんだ もういっそあの星のように 何も考えずいられたらいいのにな 何にも失くすこともなくて 優しさに頼ることもなく 空に揺られ彷徨って 何度も何度も思い巡らせて 見えない未来を今も探している もう叶わない「もしも」を ひとりきり描いて 本当に大切なモノなんていうのは 気付いた瞬間もう 跡形も無いんだってことを 痛いくらい今気付かされて