それは、深く、閉ざされた 誰も知らぬ小さな物語 一人の哀れな魔女は 何も知らず 眠っているの どうか 忘れないで 晴れた空には 舞い上がる 君のような優しい風が 雨の日には 君を守る傘になる あの頃の僕らはいつも 与えられてばかりいたね 今ならもっとその意味が分かるから 遠い闇の中 ひとり眠るあの人は 今もしあわせを願い夢見るの どこに居ても どんな時も 君がいたから 耳に残る甘い声が 僕を強くさせるよ どんなに遠くても 見えなくても 必ず会えるから 今 僕らの船は君に向って錨を上げる 消えて行った流れ星に  君は小さく呟いた 燃え尽きていく命でも愛してた あの頃の僕らの日々は 思い通りにならなくて それでもいつか報われる時が来る 少し辛くても ここに君がいることが 全ての意味になるから 僕らは両手広げ この空を飛ぶよ 雲路の果てには きっと明日が見える 星の記憶 空の色 流れ落ちて 手のひらすくう 雨が横切ったら 風が吹いて  雲の切れ間薫る 優しい陽の光 差し込んだら 待っていたよ ここにいるよ いま迎えに来たよ 「また会えた」 「いつも 傍にいたかった どうして 分かり合えない? 長い時のなかで 私を忘れずにいてくれたこと すごく嬉しくて」 「消えない痛みを抱きしめて どれだけ 泣きつづけてきた? 今はこの傷痕 自分の一部だと思えてるから あなたと笑えるよ」 「星は唄い 月影に隠れた 小さなピリオド 溢れたこの想いが みんなを繋いだの ひとつになれた やっと それが分かるから」 「結んだ 心を包んだ 優しい世界を」 広がる星の花束(ブーケ) 闇を照らす白い花が開いた きっと 忘れないで