すすきの穂が揺れる 夕陽を浴び揺れる 隙間に覗く景色 昨日それとも明日 昨日それとも明日 強い風が吹いて さざめく黄金 大きく波打つ その姿はまるで 怪物のように 小さなぼくを 一飲みにしようと 一層 美しさ増す すすきの穂が揺れる なにを思い揺れる なぜだかこの場所を 知っている気がする 知っている気がする 降り注ぐ光 曇りを透かす 間違いだらけの 世界にひとりで どこにいけば 取り戻せる 緩む指の隙間 過ぎた日々が 空に吸い込まれていく まぶたを閉じれば すすきが揺れている 終わり