秩序のなき虚飾鏤めた 神の傀儡たるセカイには <<音>>が溢れてた 少女のように 玲瓏 澄み渡りし 歌声は 美しき種族の奇蹟 彼女達の気高い歌声は 魔力を纏し幻想 理さえ 断絶する至純 清廉なその音色 時に純白 時に純蒼、響く 感情を包み込んで この世のモノとは思えぬほど 隔世の美しさ 人々皆虜にする姿 曇り無き澄んだ瞳 澱むセカイを支えるたった一つの鍵──── 病んだ者に癒しを与えて 戦火を兆しがみえたなら 戦意を奪った 彼女達は誰も ah… 傷つかない 正しい魔力を有していた けれどそんな優しい歌声に 脅威を抱いた戦王がいた 理まで 隔絶する至悪 妖艶な死の音色 時に純黒 時に純紅、狂う 呪歌のように戦王は叫ぶ 「セイレーンは災をもたらす呪われし存在だ。 惑わされて魅入られてはならぬ。種族ごと滅ぼすのだ!」 たった一夜で 布令は各地に拡がり尽くした... 平和に暮らしていた セイレーンは敵わず 無抵抗に人間を狩り尽くされた──── なぜ嬲られなぜ殺されるのか 何一つわからずに 逃亡に ah... 成功した者は 一握りでしかなくて 殺されずに澄んだ者は 翼切り取られ囚われる 惨劇は ah… 為す術なく閉じて セカイから<<音>>が消失した 至純の歌は奪われ もう紡がれることはない...