霧を纏い銀色 揺らめく夜を走る 陰る月の顔を そっと覗きながら 雲の欠片 木の葉を伝って降り注いだ 光る波を立てて水底へ沈む 広がる波紋 歪み崩れゆく景色は あの日とまった世界そのものの様で 懐かしい空気に歩みとめても 今は気付かないふり 逃げ出したい気持ち堪えながら 握り返す右手 振り返っては何度も探した後ろ姿 晴れのち天気雨 薄暗い三日月 意地を張ってた 私だけ望む未来は 君に爪を立てて同じ言葉を問う もどかしい言葉が耳を塞いだ 今も気付かないふり いつかは還る 流れる水のように