アンマーよ アナタは私の全てを 許し全てを信じ全てを包み込んで 惜しみもせずに 何もかも私の上に注ぎ続けてきたのに アンマーよ 私はそれでも 気付かずに思いのままに過ごしてきたのでした 初夏にアジサイが咲く頃 私は生まれたと聞きました 母親の喜び様は大変やったと聞きました 「誰にも真似のできへん 自分だけの色信じてほしい」と 悩み抜いた末に この名を私につけたと聞きました いつも働きづめだった母と 過ごす時間は僅かで 夏休み絵日記が書かけないと 何度もダダをこねました 少し困った顔をして「ごめんね」を 繰り返す母親のとなりで いつまでもいつまでも 泣いたのを覚えてます アンマーよ アナタは私の全てを 許し全てを信じ全てを包み込んで 惜しみもせずに 何もかも私の上に注ぎ続けてきたのに アンマーよ 私はそれでも 気付かずに思いのままに 過ごしてきたのでした 居場所がないと決め付けて 嘘と朝帰りを繰り返し “おかん”でいっぱいになった 履歴見ては電源切りました それでもこんなバカ娘の たったひとつの夢を信じて あなたはいつもいつも側で 応援し続けてくれました アンマーよ 私はアナタに言ってはいけない 決して口にしてはいけない言葉を 加減もせずに投げつけては アナタの心を踏みにじったのに アンマーよ アナタはそれでも変わることなく 私を愛してくれました 木漏れ日のようなぬくもりで 深い海の様なやさしさで 全部 全部 私の全てを包み込んだ 橙色染まる空の下 手をつなぎ歩いた渡月橋 今日も変わらず この胸に映し出してる 今辛くともまた立ち上がるのは あなたの背中見て育ったから 今少し他人に優しくなれたのは あなたの愛に満たされてたから 今幸せだと思えるのは あなたの子に生まれてこれたから アンマーよ あなたが一人で 現実を抱え込み悩みぬいた夜に 孤独に泣いていたことを 私は知らずに過ごしていたのに アンマーよ アナタは私の全てを 許し全てを信じ全てを包み込んで 惜しみもせずに 何もかも私の上に注ぎ続けてきたのに アンマーよ 私はそれでも 気付かずに思いのままに 過ごしてきたのでした