いつも聞こえる 微かな歌声は目覚めを 忘れた死人の歌う夜想花 その身の滅びさえ 知る事のないまま 見えない闇間を彷徨い続け 誰も騙される偽りと化すこの真実 己の言葉さえ嘘となりゆく 月が照らす 真昼の夜空は輝いて 遥か過去の 未来を作り出す そっと触れた 鍵なき扉の鍵をかけ それは再び戻れぬ場所となる 空の世界を移ろいゆく刹那の記憶 全てを忘れて…夢のむこうへ 虚ろなその瞳には それすら解らずに 幻を求め 朽ち果ててゆく その繰り返し 誰もが醒めないこの夢を 今解き放ち時計が廻り出す 銀の髪が 光を絡めて闇を裂き 遠く記す 地平を照らし出す 白く光る 水面が現をゆらしてる 朝が静かに訪れ行く世界