[00:21.52]毎日誰かが死んでる [00:25.52]普段、何気なく聞こえてくるニュースは [00:29.24]嫌でも耳に入ってきて [00:33.35]それは当たり前で [00:36.19]でもリアルじゃない [00:39.05]誰も自分に関係のない意志を深く考えたりしないし [00:45.23]考える必要もない今日 [00:48.91]自分がその対象になるまでは [00:55.05]君の長い髪が風に揺れる午後だった [01:02.86]学校からの帰り道を二人で歩く [01:09.54]君の手は小さくて [01:13.21]今にもすり抜けていきそうだった [01:17.74]「またね」君がつぶやいた [01:22.79]「またね」僕が手を振った [01:28.19]「サっちゃん…」僕がすぐにそう呼んだ [01:33.84]「なーに」君が不思議そうな顔で [01:39.45]「何でもない」 [01:42.30]引き留めておけばよかった [01:45.21]その時 [01:46.83]何故かそんな気がして [01:50.93]瞳を覚ます [01:53.20]泣いていた [01:56.54]君がいなくなってからよくこの夢を見る [02:01.85]僕の一日が始まる [02:05.09]ただ過ぎていく時間 [02:09.31]あの日の君の [02:11.61]小さな願いを叶えられなかった僕は [02:16.17]愛するものをなくした僕は [02:19.68]人形のようだった [02:23.44]それでも [02:25.16]毎日あの日と同じ道を通って [02:28.55]あの踏切に行った [02:32.67]遮断機の下には [02:35.27]君の好きだった花と線香を供えた [02:41.85]生まれ変われるなら [02:45.03]もう一度サっちゃんに会いたいよ [02:48.73]心の中で話した [02:54.97]君は [02:57.49]あの踏切で事故にあって [03:00.94]遠くへ行ったんだ [03:04.82]痛かったよね [03:07.66]苦しかったよね [03:11.54]なんで君じゃなきゃいけなかったんだろう [03:17.00]なんで僕が変わってあげられなかったんだろう [03:23.08]あの日 [03:25.09]君が「またね」って言ったから [03:28.57]また会える気がして [03:32.56]今でもまだ [03:35.05]君のものは全部そのままにしてある [03:40.99]季節はこんなに色を変えたのに [03:45.01]僕の時間だけが止まってるみたいに静かだった [03:52.26]君と過ごした毎日が幸せだった [03:58.12]そんな毎日が来ることが当たり前だった [04:03.53]そんな僕の当たり前は当たり前なんかじゃなかった [04:11.22]それからあの踏切の近くで事故があると [04:17.72]みんなはサっちゃんの幽霊だっていうけど [04:23.59]もし君に会えるなら [04:26.60]何でもいいよ [04:29.92]サっちゃん