ふと、見渡せば、 そこここに横たわるのは 求めた自由の「対価」達。 かける言葉など届くはずもないが、 呟く。 「あなた達の分も生きてあげるわ」 振り上げたこの枝を振り下ろす、 たびに。 容易く手折られる命を重ねて。 ひとつ、またひとつと 尸の形で刻むのは、 私なりの、愛の証左なの。 言葉を捨てて、 ただ笑いかける。 そうしたなら、 ここからは、 歩むものがいるという、 貴女と私の晴れ舞台。 この手を握り、ともに、 この悦びを、否定などさせない。 誓いの言葉を一つ、 永遠の入り口へと。 道連れひとり、手を握って、 どこまでもずっと… 赦される心算はないと、 ここで示したならば 逃げる愉しさに、 今は耽溺。月。月。 ―ああ、あんなに遠く。 その目に読み取った、 赎罪の意思を 褒美とばかりに、ただ、馬鹿ねと笑う。 惮ることもなく衆人環視の この中で、 馬鹿さ加減、見せ付けてやろう。 言葉を捨てて、 ただ腕を伸ばす そうしたなら、 ここからは/ <<初めての共同作業>> この手を握り、ともに、 歩むものがいるという この高揚を、否定などさせない。 誓いの言葉を一つ、 须臾の出来事でも。 道連れひとり、肩を抱いて、 いつまでもずっと… 還る心算などないと、 ここで示したならば 遂げる愉しさに、 今も感激。月。月。 ―ああ、あんなに紅く。 空よりも落ちぬべき心地を、 させてね? さぁ、夜はこれから。 ふと、見渡せば そこここに横たわるのは 求めた自由の「対価」達。 かける言葉など届くはずもないが 呟く。 「あなた達の分も生きてあげるわ」 誓いの言葉を一つ 出口など要らない。 道連れひとり、頬を寄せて どこまでもずっと… 赦される心算はないと、 ここで示したならば 告げる愉しさに、 今や惨劇。月。月。 ―ああ、あんなに昏く。