「義侠双伝(ぎきょうそうでん)」 なんとも笑えるな どうやら歓迎されているようだ この際 面倒な挨拶は抜きにして始めようか 天の神から授かりし一度限りの命を 無下にする必要はない 去る者は去るがいい 見逃そう こうして二人で侠気を交わし合うのは いつぶりだろうか なあ義兄弟 互いの背中を預けられるほどになった 気がつけば 苦楽を共にして我らは生き抜いてきた そう今まで 弱きを助け強きを挫く それが真の男だろう 切り開き突き進め 己の信ずる道 義に厚くあれ 乱世に現れしは天下を狙う野心 虎の威を借る狐とはまさに こやつらのことだろう 武人に非ず もしもいつの日にか 我が命脈が尽きる日が来たとしても もう終わらせよう 思い出さないか 初めて出逢った日を こうして二人で侠気を交わし合うのは いつぶりだろうか なあ義兄弟 互いの背中を預けられるほどになった 気がつけば 苦楽を共にて我らは生き抜いてきた そう今まで 弱きを助け強きを挫く それが真の男だろう 切り開き突き進め 己の信ずる道 義に厚くあれ 心なくすべからず この供は月に叢雲 花に風 今を生きよ