[ti:] [ar:] [al:] [00:23.76]寒い夜の事でした [00:26.18]こんな静かな夜が僕らは大好きで [00:30.82][下]を覗くのです [00:33.13]静かな夜なのにそれを邪魔する奴がいる [00:38.02][下]を蠢くそれは [00:40.66]人間という奴だ [00:42.84] [00:52.39]人間はずっと休まない [00:54.95]夜中になっても働く [00:57.31]彼らが操る汽車 その沿線に立つ [01:01.99]二つの工場が今日も [01:04.69]ずっと言い争ってる [01:06.93]どちらの煙突の煙がより高く上がるか [01:11.67]吐き出される煙 [01:13.91]それを肺に吸い込んだ [01:16.51]新聞売りの少年が病気で倒れた [01:20.86] [01:21.32]少年は貧しいから病院になど行けず [01:30.98]家の布団の中で胸を押さえ咳き込む [01:39.82] [01:40.55]少年は木造アパートの窓から [01:45.29]僕らを見ていた [01:48.32] [01:54.80]次の日の夜の事 [01:57.30]あの少年の姉は弟の治療費の為 [02:01.89]仕事を増やしたようだ [02:04.38]人間はずっと休まない [02:06.91]夜中になっても働く [02:09.26]彼女が選んだのは紡績工場のバイト [02:13.83]その工場の横には製紙工場があって [02:18.83]今日も争うように煙を吐き続ける [02:23.14] [02:23.64]黒煙は高く上がる 僕らのいる空まで [02:33.10]それは黒い雲となり工場の上を覆う [02:42.24] [02:42.72]少女の働く工場からじゃ [02:47.40]僕らは見えない [02:50.51] [02:59.87]人間たちは僕らに[星]という名をつけて [03:04.50]祈ったり願ったりするけど [03:09.09] [03:09.33]僕らに奇跡なんて [03:11.60]起こせるわけないだろう? [03:14.18]僕らはただ空から [03:16.38]見ているだけ [03:18.47] [03:18.59]少年は貧しいから病院になど行けず [03:28.30]少女は治療費の為工場で働く [03:37.41] [03:38.12]黒煙は高く上がる [03:42.79]僕らのいる空まで