ロックスターは隣(となり)の席(せき)で、 五線譜(ごせんふ)に文字(もじ)ばかり書(か)いてた。 次(つぎ)に会(あ)う時(とき)は、 もっと広(ひろ)い場所(ばしょ)で、 遠(とお)くから手(て)を振(ふ)るよ。 ピアニストみたいな名前(なまえ)で、 いつも冗談(じょうだん)と噓(うそ)ばかり、 魔法(まほう)みたいになるギターと、 英語(えいご)の歌(うた)が似合(にあ)う人(ひと)。 目(め)を離(はな)せば見(み)えなくなって、 よく似(に)た人(ひと)はドキドキって、 しにかけた話(はなし)で笑(わら)って、 帰(かえ)らないつもりと聞(き)いたよ。 ロックスターは隣(となり)の席(せき)で 五線譜(ごせんふ)に文字(もじ)ばかり書(か)いてた。 次(つぎ)に会(あ)う時(とき)は、 もっと広(ひろ)い場所(ばしょ)で、 遠(とお)くから気(き)づいてよ。 ロックスターと待(ま)ち合(あ)わせたのは、 アメリカの広(ひろ)い公園(こうえん)の前(まえ)、 凍(こお) った湖(みずうみ)を滑(すべ)りながら、 歌(うた)うように生(い)きる。 ロックスターになれない私は、 冬(ふゆ)になると君(きみ)の真似(まね)をする。 次(つぎ)に会(あ)う時(とき)は、 ちょっと狭(せま)い場所(ばしょ)で、 新(あたら)しい歌(うた)、聞(き)かせてよ。