その指先に夢を見ていた ずっとそばにいられるような 明日になれば晴れた空の下 僕はゆくよ・・・ 薄暗いあの部屋で生を受けた 目にする全てをまだ何も知らなくて この身が乾くまでじっとしてた 還らないあの日々を心にしまって 狭いこの小屋が僕の世界 覗き込む君の瞳に魅せられたまま その指先で夢を見させて 飛び立つことはまだ怖い 優しく愛でて 君が羽化させたこの想いを どこにもやらないで 黒く羽ばたく様に 名前を付けて「ヴァニラ」 愛しく呼ぶ君の唇は蜜の味 甘い時間なんて束の間で このままじゃ可哀想だと呟いていたね あの空なんて飛べなくてもいい ずっと思っていたけれど 明日になれば飽きるくらいなら どうヤって いっそ吹雪の夜に。 体が思うように動かない 感じてる 輝くトキもあと僅かだと サヨナラ。 ねぇ このまま息絶えさせて 風に翼もがれるより 羽を広げて見世物にして 綺麗なまま その指先に夢を見ていた ずっとそばにいられるような 明日になれば晴れた空の下 僕はゆくよ どこまでも見届けて