一つ分かち合えば二人 何もかも隠し合い一人の楽園 私を射抜いた視線で 何もかも見透かされているとしても 囁くソプラノ「私を見てよ」 銀の格子に貫かれている この手首(て)穿たれたい 貴方に 突きつけた切先にさえも見惚れるほど 赤い聖痕(しるし)を残すなら私に その声も存在も全て信じていられるから幸せなの 追われ続けて辿り着く この場所で知りたいの貴方だけを今 滴るほど燃え上がるの 溢れさせて焦らして弄んで 遮るテノール「居場所は無い」と 金の鎖に捕らえられている 今夜繋がれたい 貴方に 晒した素肌に刻まれる度に落ちる 赤く流れる証も奉げたわ その嘘も言い訳も全て受け入れていけるから幸せなの 通り過ぎる日々の中でただ流されたいの 諍うことは醜いだけ 言い聞かせて眠りつくまで 朝が来る前にこの腕解いて 生まれたところ 貴方の「なか」に還りたい 赤く熟れすぎた心は毒だと 時を止めた貴方と永久に一緒にいられるから幸せなの