そう 誰もが 風と噂する 消えゆくまでの 理想の形を この胸に いつも こだまする 生きゆく為の か弱い言葉を 信ずるべきものは いつも 激しくあって 守るべきものは あまりに 優しすぎて 風に身を 任せれば きっと 自由になれる気がした ぽっかりあいた 胸の隙間に 今日も 優しく 吹いている 風 流暢に 空を掴んでは 形のない感触 確かめて 順番に 指をひらいては 何もない掌を 数えて でも 運命とも似た この手流れる線は 握ってしまっていても 見えはしないから 少しだけ ひろげてみる きっと いつもより 気持ち良いはず ぽっかりあいた 脇の間を 抱いて 優しく 吹いている風 何に乗って 吹かれても きっと あなたが選んできた風 行く先は わからずとも 必ずある 着地点まで