掌に伝わる熱が私を引き戻す 後戻りできなくなると警鐘を鳴らして いつかはこの手から全て零れ落ちてしまうから 最初から遠ざけた方が辛くないでしよう? 増えてゆく傷跡にそっと同情を這わせて 視線にはまだ気付かない私を演じてた 例えば君の幸せが私の不幸せでも 構わないなんて言い切れる気がしないよ 君の瞳の幼さも 君の不器用な指も 鮮明に網膜の裏 刻まれてて きっと私は罰を受ける これがその痛みならば 二度と夜は明けないでしよう 闇に抱かれたままで 最初からこの手のものは誰かのだと決まってて それでも大事に抱えることしか もう 君の唇の熱さも 君の軟らかな咽喉も 何度忘れたとしてまた思い出すよ ずっと孤独に望むだろう 幻想の続くことを 想いだけは見抜かないで そのまま目を閉じていて…