「英雄と呼ばれた男 軍人として高みに登り詰めた男 だが、男は忘れ去られていく。 錬金術、酒、悪魔、男色 怪しげなものにはまり込んでいく」 幾度に捨てられようとも 私は求めるのさ それが例え幻でも 悪魔が見せたものだとしても 黒い蝶は舞い光る 逃げられない心に 麗しゅう日を見せる甘い罠 乙女が駆ける神の国 「恐れることはない、神の元に!」 最後の審判はためく 我等の偉大な戦果 光の中にすがりつく 手を伸ばす だがそれは幻影 乙女は戻ってこない 揺らめかせ 煌めかせ 絡め取られて 一人踊る狂気の男 「触れれば光の屑となり散る黒い蝶、 その光は男に幻影を見せた。 乙女が生きていた過去を、 男と共にあった過去を。」 「男は求めた 戻りはしない時を だが過去と言えど、 時は進む。 蝶は見せる、 男が否定したいその時を」 「それは崇拝した乙女の死」 「男は苦しみをもとばす」 幾度試されようとも 私は帰っていたの それが例え強欲でも 理不尽な仕打ちだとしても 黒い蝶は舞い光る 帰られない過去の檻 乙女が叫ぶ日の中で 「あぁ、神様」 最後の審判は下る 無慈悲な人の欲望 闇の中に絡められ堕ちていく あぁ、それは現実 乙女は戻ってこない 揺らめかせ 煌めかせ 絡め取られて 一人惑う狂気の男 揺らめかせ 煌めかせ 踊り狂って 一人狂う孤独な男 「蝶は乙女の声を囁く どれだけ逃げようとも男に触れる黒い蝶 乙女の声が 男を追い続ける」 「あ、こんな世界なら 消えてしまえ」