はらり 舞ひ散る 雪のやうに 儚く纏ふ 影法師 ひらりと踊り 消え逝くなら せめて 一夜の 光あれ 廻り廻る 永久の月の宴 背中合わせの言葉 交はしても 夜空を埋める 幾億の星には 僕の姿だけが映らない 君を思ひ描く 淡い陽炎が今 蝶の羽根を揺らし 灰色に燃やす たとへ 全てが瞳閉ざし 前に進めなくなつても 君が行く 道の先を 照らしてあげる 嗚呼 僕達は 明日を夢見、眠りを忘れた蛍 弧を描き 闇をもがき 光に群れる オルケストラ 終わりを告げた 祭 静けき夜 顔を変へた月を 見上げてゐた 空を目指し 延びた枝葉に そつと 解けないやうに 結んだ願ひ 君の頬に触れて 輪郭なぞるたびに 香りに包まれた 思ひ出が消える やがて 全てが瞳閉ざし 足が止まつたとしても 君の目に 映る世界 一緒に見たい 嗚呼 僕はもう 君を照らす 光になれないけれど 手を握り 笑顔をくれた その目に燈る 君の涙 たとへ 全てが瞳閉ざし 前に進めなくなつても 君が行く 道の先を 照らしてあげる 嗚呼 僕達は 明日を夢見、眠りを忘れた蛍 手に入れた 眩い光 抱き締めながら 君を思ふ