ゆびきり


いつもの通(とお)りの大好(だいす)きな赤(あか)いバッグ持(も)った君(きみ)
何故(なぜ)か今日(きょう)は少(すこ)し悲(かな)しそうな顔(かお)して
笑(わら)った君(きみ)の顔(かお)がとても好(す)きでした

優(やさ)し過(す)ぎる別(わか)れを僕(ぼく)は知(し)ってるから
歌(うた)い続(つづ)け君(きみ)の姿(すがた)さえも見失(みうしな)い
戻(もど)せない関係(かんけい)に怯(おび)えているよ

変(か)わっていく季節(きせつ)が答(こた)えを教(おし)えてくれた困(こま)った君(きみ)と僕(ぼく)に
さよならさえ言(い)えずに終(おわ)りを迎(むか)える二人(ふたり)は悲(かな)しすぎて
「こんなのって昔(むかし)の映画(えいが)か歌謡曲(かようきょく)の様(よう)で少(すこ)し素敵(すてき)かしら。」
そう言(い)いながら君(きみ)は遠(とお)くへ向(む)かう列車(れっしゃ)に乗(の)って手(て)を振(ふ)った

約束(やくそく)さえ
交(か)わせなかった
さよならさえ
言(い)えなかった
ゆびきりさえ
出来(でき)なかった
ゆびきりさえも

変(か)わっていく季節(きせつ)が答(こた)えを教(おし)えてくれた困(こま)った君(きみ)と僕(ぼく)に
まだ好(す)きなのに夢(ゆめ)のために終(おわ)りを迎(むか)える二人(ふたり)は悲(かな)し過(す)ぎて
「こんなのって昔(むかし)の映画(えいが)か歌謡曲(かようきょく)の様(よう)で少(すこ)し素敵(すてき)かしら。」
そう言(い)いながら君(きみ)は遠(とお)くへ向(む)かう列車(れっしゃ)に乗(の)って手(て)を振(ふ)った
「四月(しがつ)の夜(よる)に」
僕(ぼく)は何(なに)も言(い)わずに見送(みおく)った
笑(わら)いながら
笑(わら)いながら
泣(な)きながら
the end
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